よくある質問(介護福祉事業の労務…【雇用契約・就業規則】について)

よくある質問(介護福祉事業の労務…【雇用契約・就業規則】について)

介護福祉事業所における、労務管理・社会保険手続き・給与計算分野における、よくある質問とその回答を紹介いたします。

こちらのページでは、「雇用契約・就業規則」に関するよくある質問をご紹介いたします。


Q.就業規則で定めている試用期間の定めを、就業規則の規定を変更せずに延長することはできますか?


A. いいえ、就業規則に記載されている試用期間を、就業規則の規定を変更せずに延長することはできません。

 例えば、試用期間3ヶ月と記載されている場合、まだまだ仕事を覚えていない、欠勤や遅刻が多い、などの理由から6ヶ月に延長したい…となったとしても、就業規則は試用期間3ヶ月と記載されている以上、3ヶ月以上の試用期間で働かせてしまうと労働者が不利な条件となってしまいますので、特別な理由がない限り一方的に延長を行うことが認められません。

しかし、試用期間を短縮する場合には、労働者に有利な条件となりますので認められます。
 今回の場合は試用期間を延長したいということでしたので、就業規則の変更手続きを行った上で、新しい就業規則を労働者に周知する必要があります。


Q.正社員とパートタイマーの職員がいる場合、パートタイマー職員用の就業規則も作成しなければなりませんか?


A. はい、場合によっては作成が必要となります。

就業規則は、常時使用される従業員が10人以上の場合に作成する義務があります。また、パートタイマーの職員を含めて10人以上の従業員がいる事業所は、パートタイマー就業規則を届け出る義務があります。しかし、従業員が10名未満の場合には必ずしも作成する義務があるわけではありませんが、もし作成していない場合には、正社員とは別の取扱をする旨が記載されていない限り正社員の就業規則が適用されます。正社員とパートタイマーの職員に対する規則が同じであれば問題ありませんが、正社員とパートタイマーに違いがある場合には、正社員と違う労働条件を記載したパートタイマー職員用の就業規則を作成して周知する必要があります。


Q.今まで雇用契約書を作っていなかったので、雇用契約書を作成したいが作り方がわからないです。


A. 雇用契約書を作成する際には、法律で定められている記載しなければいけない事項がありますので、法律で定められている事項は必ず記載する必要があります。また、法律で定められている事項(絶対的明示事項)以外にも、該当する項目に当てはまる条件がある場合に記載しておく必要がある事項(相対的明示事項)があれば記載します。

 雇用契約書を作成する際には法律が絡んできますので、記載する義務がある事項などの記載忘れがないように注意しましょう。

 様式は特に決まりはありませんが、だいたいA4サイズの用紙1枚のことが多いでしょう。最近では無料のテンプレートなどもあるので、参考にしてみても良いかもしれません。


 《法律で記載することが義務付けられている労働条件(絶対的明示事項)》
1. 労働契約の期間
・期間の定めがある場合には期間を記載し、期間に定めがない場合にはその旨も記載し、解雇の事由なども記載します。また、試用期間を設定する場合には試用期間も記載します。
・期間の定めがある場合には、更新の有無や更新基準を定める必要があります。(正社員など期間の定めがない場合には省略可能です)
2. 就業の場所と従事すべき業務
  ・転勤の可能性や配置転換の可能性がある場合には、その旨も記載しておく必要があります。
3. 始業・就業の時刻、休憩時間、休日、休暇、労働者を2組以上に分けて交代勤務させる場合の就業時転換に関する事項
・1日の就業時間は8時間以内が原則ですが、所定労働時間を超える労働がある場合や、休日労働がある場合には明記する必要があります
  ・1日の労働時間を短く設定することで、週休1日制とすることができます。
4. 賃金の決定、計算及び支払いの方法、賃金の締切と支払い時期、昇給に関する事項
・初任給の金額や諸手当の金額も記載します
・通勤手当の上限を超える通勤者は、上限額の金額を記載します。
・試用期間中の給料が異なる場合には、その旨を記載しておきます。
5. 退職に関する事項
  ・解雇の事由や退職の事由、定年の年齢を記載します。

《絶対記載しなければならないわけではないが、関係する定めがあれば明示しなければならない事項(相対的明示事項)》
6.退職手当の適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算と支払いの時期に関する事項
7.退職手当を除く臨時の賃金等及び最低賃金額に関する事項
8.労働者に負担させるべき食費、作業用品等に関する事項
9.安全及び衛生に関する事項
10.職業訓練に関する事項
11.災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
12.表彰及び制裁に関する事項
13.休職に関する事項

《上記の記載事項に加え、パートタイム職員の雇用契約書に明記する必要がある条件》
14.昇給の有無
15.退職手当の有無
16.賞与の有無



Q.非常勤の登録型ホームヘルパーとの間では雇用契約書を作成していないが、作成する必要ありますか?


A. 雇用契約書は必ず必要というわけではありませんが、雇用契約書とは違う形であっても労働条件の書面での明示は必要です。この時に、法律で記載すべき事項だけではなく、会社が従業員と個別に定めておきたい条件や内容も盛り込んでおくことが良いでしょう。労働条件の書面での明示は雇用形態を問いませんので、常勤でも非常勤でも必要となります。後々のトラブルを防止するためにも雇用契約書を作成して、従業員と会社がお互いに確認をして理解を深めることが良いでしょう。


Q. 登録ヘルパーに雇用保険は適用されますか?


A. はい、一定の条件を満たした場合には適用されます。

契約の形態が実態として雇用関係にある場合には、一定の条件を満たすことで適用されます。
実態として雇用関係にあるとはどういうことかというと、登録ヘルパーのように事業所から業務における指揮命令を受けたり、勤務場所や勤務時間が拘束されたりするのであれば、「実態として雇用関係にある」ということになります。
また、一定の条件とは、1周間の所定労働時間が20時間以上あり、1年以上引き続き雇用されることが見込まれていることが必要です。この2つの条件を満たした場合に、短時間労働被保険者として雇用保険が適用されます。


Q. 登録ヘルパーに労災保険の適用されますか?

A. はい、適用されます。

契約の形態が実態として雇用関係にある場合には労災保険が適用されます。
雇用保険では就労時間等の一定の条件が必要となりますが、労災保険では就労時間や日数が少なくても、契約の形態が実態として雇用関係にある場合には、仕事中や通勤途中にケガや事故等にあえば労災保険が適用されます。

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